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気象情報の3D化による航空機の安全かつ効率的な運航の実現へ

ARVI(AirVision)は航空事業者様が運航される際にARVIを活用頂くことで「明瞭に先を見通して頂きながら、安全運航をサポートさせて頂きたい」という想いから誕生したサービスです。今回運用がスタートする「3DARVI」は、運航に大きく影響する気象現象に特化し、その現象を3Dで描画することで回避した方が良い場所を直感的に把握・理解しやすく、ブリーフィング業務などに最適なサービスです。

■ 3DARVIの3つの特徴

*気象を3次元で可視化

航空機の運航に影響のある雨・風・雲・気温・雷・乱気流などの気象状況を3D描画で可視化し、より安全で効率的なオペレーションの実現を目指します。難解なテキストデータや天気図などを3D(3次元)描画で可視化しました。これまで運航業務に携わる方々がご自身の経験などから「確認→脳内でイメージ」していたプロセスが不要、わかりやすい画面を「確認」するだけで意思決定や判断につながります。

 

*業務の効率化

3DARVIは「携帯できる情報」です。これまで出社しないと得られなかった最新の詳細な航空気象情報を持ち歩くことが可能になりました。いつでもどこでも知りたいときに必要な情報を確認することができます。ブリーフィングのための、時間のかかる資料準備などの作業を大幅にカットすることができ、業務の効率化に貢献します。


*誘発雷の3次元描画

機体にダメージを与える「被雷」はなんとしても避けたいもの。3D ARVIでは、航空機が近づいた際に誘雷を起こす雲を予測するJAXAのアルゴリズムから危険域を3次元で可視化します。画面を一目見ただけで、機体に被雷しそうな気象状態を事前に察知して回避することできます。

 

■培われたノウハウと最先端の技術・研究で航空気象の未来に貢献

気象情報アプリ『3DARVI』は、航空気象における全日本空輸株式会社(ANA)のオペレーションノウハウと、エムティーアイの3D描画技術、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した世界初の航空機による被雷予測(誘発雷)情報を含む、先進的な3D描画技術の融合です。エムティーアイでは3次元気象可視化技術において、以下のような開発実績があります。

*竜巻監視システム
気象庁気象研究所様から委託頂き、竜巻などの突風の探知情報に基づいて鉄道事業者向けに10分先までの予測情報を表示するためのプロダクトを開発。

 

*3D雨雲ウォッチ
世界最先端 の気象観測レーダ「フェーズドアレイ気象レーダ」の高精度な観測データを3D描画しています。これまでは予測が大変難しいとされていたゲリラ豪雨について、その前兆をキャッチし、アプリユーザーに事前に通知します。

■ 次世代の航空気象に向けて(企画担当より)

航空気象サービスARVIの提供と3D雨雲ウォッチを運営してきた中で培ったエムティーアイの三次元気象可視化のノウハウを、全日本空輸株式会社様(以下ANA様)に評価いただき「次世代の航空気象アプリ」として共同開発を進めることになりました。

航空気象の目的は、安全運航のための飛行計画作成や、航空機および空港の安全確保であることで、一般気象とは目的が違いとても特殊で特化したものです。気象情報の三次元可視化の技術を評価いただいてはいるものの、これを航空気象情報として安全運航に繋がるよう、かつ、美しく使いやすく表示するかについては試行錯誤の繰り返しでした。
ANA様を初め、弊社開発チーム・デザイナーと打合せや調整を重ね、やっと理想の形になり今回のリリースとなりました。

これまでの気象情報は、地上・高層・断面図など、多くの情報が断片的に存在していましたが、これらをまとめて立体的に表現することで、以前はパイロットやディスパッチャーの知見や経験で補っていた部分を可視化し、気象状況を圧倒的に素早く把握することが可能になります。これによって、よりスピーディーな状況判断に貢献できると自負しています。

気象現象を複数重ねた際の視認性をアップするなど、今後もより一層ご満足いただけるようアップデートし、航空事業者様に広くご活用いただきたいと思っています。

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