このたび、ARVIをご利用いただいているスカイネットアカデミー株式会社様にお話を伺うことができました。お話ししてくださったのは、運航部運航課の稲生さんと園田さん。

▲安全運航ため、地上からのタイムリーな状況把握・提供に努める運航管理の園田さん（左）。仙台空港で飛行訓練の教官として日々学生の命を預かり指導する稲生さん（右）。オンラインでお話を伺いました。

使いやすさ、機能アップデートが魅力

――ARVI導入のきっかけを教えてください。

稲生さん：ARVIについて、知人を介してざっくばらんにヒアリングできる機会がありました。
そのなかで「使いやすい」「製品をアップデートする際に、こちらの要望にも柔軟に対応可能」という点に魅力を感じました。
以前はすでに決まった形で運用されるものを使っていたので、機能追加などリクエストしにくいという状況もあり、試してみたいなと考えたことが始まりです。

集約画面の見やすさで、判断までのスピードを短縮できる

――実際にお使いいただいて、いかがですか？

稲生さん：とても見やすいビジュアルで、使い勝手が良いと日々感じています。各種データが一つの画面に集約されているため情報が素早く見られて、従来よりも短時間で天候の把握ができるようになりました。

園田さん：従来は、可視画像、赤外画像、アメダスなどを一つひとつ別のタブで開く必要がありました。
そのため、見るべき画面がどんどん増えてしまい情報整理の段階で大きく手間がかかっていたのですが、ARVIの場合は、1つの画面に全てが集約されているのが良いですね。すぐにその場所の天候のイメージがつきます。
いろんな天気図を重ね合わせて立体的にそのポイントの状況を知ることができるのは非常に革新的だなと感じています。情報取得から判断までの時間がかなり短縮されました。
先日、急激に天候の変わる日があったのですが、METAR/TAFの表示が赤や黄色に変化したので、タイムリーに気付けて迅速な対応ができました。

園田さん：安全第一を考える私たち航空業界の従事者にとって、赤や黄は強いインパクトを持つ色です。こうした色付けで視認性が高められているのも良いですね。おかげで天候急変時に無線連絡もすぐに出せました。

断面図の活用で、高度に応じたタイムリーな状況把握

――断面図の機能もお使いいただけているということですが、使用感はいかがでしょうか。

稲生さん：小型機で低空を飛ぶ際は、その時々の実際の天気がとても重要です。
ARVIでは飛びたいルートの状況が断面図で見られるので、高度に応じて揺れる可能性のあるところ、雲のあるところを予想できるのが良いです。

園田さん：事前にある程度状況を把握して、準備できた状況で飛べるのはとてもありがたいですね。飛んだ後に何か変化があった時もすぐに気づけるので、迅速に無線連絡をするなどの対応が取れるのも安心です。

PCとほぼ同じ情報が、携帯端末ですぐ見られる

――普段どんな端末からARVIをお使いになることが多いですか？

稲生さん：弊社では運航部での利用がメインのため、デスク上でPCを使って見る機会が多いですね。
そのほかには、パイロットや私たちも出先で見たい時は携帯端末を使っています。
特に悪天候で飛んでいる時は、やはり状況が気になるので目的地やルート上の天気などをチェックするのに活用しています。
PCとほぼ同じ情報を見られる上、METAR AUTOとも連携されたことで、10分おきのタイムリーな状況が1つの画面で自動的に更新されて確認できるのが便利です。

教育現場での活用期待

――操縦訓練事業をされている御社ならではの現場でも、活用をご検討いただいていると伺いました。

稲生さん：はい、まだ検討段階ではありますがパイロット指導にも活用できたらと考えています。
授業で、フライトに対する気象解析を学生に指導しているのですが、過去・現在の状況を理解し、未来を予測するにあたって既存資料だけでは時間軸を把握しにくいのが現状です。
動画のように気象情報を動かして確認できるARVIの機能を使って、時間軸の変化の様子を体感してもらう機会を作れたらと思っています。
また、エアラインさんにもARVIは導入されているので、最先端の現場ツールの事例としても紹介できればと思っています。

ありがとうございました。
指導や業務にあたって、「安全な運航のためには状況の正しい認識と判断が大切」「命のかかっている環境で、責任ある未来予測が必要」ということを常に考えておられるという稲生さんと園田さん。航空業界に関わる方々の矜恃を感じる言葉でした。
安全性と正確性を求められる場でARVIがご活用いただけること、とても光栄であり改めて身が引き締まる思いです。

取材協力：
スカイネットアカデミー株式会社様
https://skynet-air.co.jp/